- 幼稚園から高校までの1年あたりの学習費(公立・私立)
- 大学の授業料・入学料などの目安
- 教育費が必要になる時期と、家計での準備期間の整理のしかた
- 子どもの進学にかかるお金の目安を、公的なデータで確認したい人
- 住宅ローンや老後の準備と、教育費の時期の重なりを整理したい人
文部科学省の調査では、1年あたりの学習費は公立と私立で差があり、特に小学校で差が大きくなっています。ただし金額は進学先や塾・習い事などで大きく変わるため、平均額は目安として使い、自分の家庭で「いつ・いくら程度」必要になりそうかを確認することが大切です。
幼稚園から高校まで:1年あたりの学習費
文部科学省の「子供の学習費調査」(令和5年度)では、保護者が子ども1人のために1年間に支出した学習費を、学校種別・公立私立別に集計しています。学習費には、授業料などの学校教育費、学校給食費、塾や習い事などの学校外活動費が含まれます。
| 学校種 | 公立 | 私立 | 私立は公立の |
|---|---|---|---|
| 幼稚園 | 約18.5万円 | 約34.7万円 | 約1.9倍 |
| 小学校 | 約36.7万円 | 約174.2万円 | 約4.8倍 |
| 中学校 | 約54.2万円 | 約156.0万円 | 約2.9倍 |
| 高校(全日制) | 約59.7万円 | 約117.9万円 | 約2.0倍 |
数値は、文部科学省が公表後に訂正した値(2026年1月公表の訂正版)です。
公立小学校では、学習費のうち約7割(70.0%)が塾や習い事などの学校外活動費です。同じ公立でも、学校の外にかける費用によって金額は大きく変わります。

私立と公立で、どうしてこんなに違うのかな?
私立は授業料など学校に払うお金が大きいからなんだ。公立では、塾や習い事など学校の外で使うお金の割合が大きいよ。どちらも平均だから、家庭によって金額はかなり違うんだよ。
15年間の合計:進学ルートで変わる
幼稚園3歳から高校3年までの15年間について、各学年の学習費を進学ルートごとに単純合計した金額です(文部科学省「子供の学習費調査」令和5年度)。
| 進学ルート(幼稚園→小学校→中学校→高校) | 15年間の学習費総額 |
|---|---|
| すべて公立 | 約614万円 |
| 幼稚園だけ私立 | 約665万円 |
| 高校だけ私立 | 約788万円 |
| 幼稚園と高校が私立 | 約838万円 |
| 小学校だけ公立(ほかは私立) | 約1,143万円 |
| すべて私立 | 約1,969万円 |
調査時点の金額を合計したもので、今後の物価の変化などは反映していません。
大学の授業料と入学料
| 区分 | 授業料(年額) | 入学料 | 補足 |
|---|---|---|---|
| 国立大学 | 535,800円(標準額) | 282,000円(標準額) | 大学ごとに標準額の120%まで設定できる |
| 私立大学(学部、令和7年度入学者の平均) | 968,069円 | 240,365円 | 施設設備費などを含む初年度納付金の平均は1,507,647円 |
私立大学は学部の系統によって差があり、授業料・入学料・施設設備費の初年度合計の平均は、文科系で約121万円、理科系で約160万円、医歯系で約478万円です。公立大学の授業料・入学料は大学ごとに定められています。
大学は入学時に入学料などの支払いが集中しやすく、自宅外から通う場合は住まいの費用や生活費もかかります。
公的な支援もあわせて確認する
- 高校:2026年度から高等学校等就学支援金の所得制限がなくなり、支給上限額は公立高校で年11万8,800円、私立高校(全日制)で年45万7,200円になりました。上の学習費調査(令和5年度)は、この改正前のデータです。
- 大学など:高等教育の修学支援新制度により、世帯収入などの要件を満たす場合、授業料・入学金の減免と、返還不要の給付型奨学金を受けられます。2025年度からは、扶養する子どもが3人以上の多子世帯は、所得制限なく授業料・入学金が一定額まで減免の対象になりました。
家計で確認・整理したいこと
- 確認:子どもの年齢から小学校・中学校・高校・大学の入学年を書き出し、進学のパターン(公立・私立、自宅から通うか)ごとに、いつ・いくら程度必要になりそうかを確認する
- 整理:大学入学などまとまった支出が来る時期から逆算して、準備に使える期間を家計の中で整理する。住宅ローンの返済や老後に向けた準備と重なる時期もあわせて確認する
教育費を、住宅・保障・老後のお金とあわせてどの順番で整理するかは、「40代からの資産設計」でまとめています。毎月の積立の考え方は「家計改善は『固定費』と『先取り貯蓄』から」で整理しています。
- 金額は全国の平均で、地域や学校、塾・習い事の利用状況によって大きく異なります。
- 学習費調査の金額には、大学の費用や、自宅外から通う場合の生活費は含まれていません。
- 支援制度の要件や金額は改正されることがあります。利用する時点で、文部科学省や学校の最新の案内を確認してください。
- 1年あたりの学習費は、私立が公立の約1.9〜4.8倍(令和5年度)
- 幼稚園から高校までの15年間は、すべて公立で約614万円、すべて私立で約1,969万円(単純合計)
- 大学は、国立の授業料標準額が年53万5,800円、私立は初年度に納める金額の平均が約151万円
- 進学の時期と金額の目安を確認し、準備に使える期間を家計の中で整理する
